(一社)宮崎県宅地建物取引業協会

不動産業に挑戦!先輩の声 ひなたのまち不動産 Eits MIYAZAKI 福島 圭一朗氏

公開:2023年12月21日(木)

宮崎県で不動産業を始めたい、興味がある方へのお役立ちコラム。今回は、今年4月に事務所をオープンさせた福島圭一朗さんをご紹介します。

Q:不動産業開業までの道のりは?
A:高校を卒業して大阪に出て、ステンレス製品の製造メーカーに勤めました。タンクやポンプ、配管などの製造から設置までを請け負う会社で、私は資材調達や在庫管理、商品設置のための図面作成などを行っていました。大阪で家庭を持ちましたが息子が生まれたころから家族との時間をもっと持ちたいという気持ちがふくらみ、30歳を迎えることを機に4年前、宮崎に戻りました。
Q:不動産業との出会いは?
A:不動産業という仕事を意識したのは、大阪で家族との住まいを探した時です。こちらの要望は同じでも、業者によって紹介する物件や対応に違いがありました。何軒か不動産会社を回りましたが、1軒だけ行政からの家賃補助制度があり、対象として私たちが該当することを教えてくれた業者がありました。物件探しも面白かったし、新たに生活を始める人のお手伝いっていいなと思いました。その時の経験から、宮崎に戻って2年間、不動産会社で働きながら本格的に不動産業を学びました。
Q:開業すると決めたきっかけは?
A:宮崎で仕事をして、信頼できる人たちとの出会いがありました。司法書士、税理士、工務店の方など何かの時には彼らがサポートしてくれるという安心感が強かったです。それでも開業には迷いがあり、たまたま知った宅建業協会の開業セミナーに参加しました。講師から「全てそろうタイミングで開業できるものではなく、みんな最初は何かが足りない状態でした。開業は、まずは勢いです」と聞いた時、これだ!と背中を押されました。
Q:お仕事で印象に残った思い出は?
A:前職で、中古住宅を購入してくださったお客さまがいました。お子さんがお1人いらっしゃるご夫婦で奥さまは2人目を妊娠中。物件を決め、ご希望を聞きながらリフォーム内容を打ち合わせしましたが、工事が私の退職時期と重なってしまい、私は完成を見ることができませんでした。そのお宅が私の近所だったこともあり、開業のお知らせを兼ねて、先日ご挨拶に伺いました。まず、私が提案したリフォーム通りのお宅になっていたことに感激。お2人目のお子さんも生まれていて、お子さんたちを優しい表情で見ているご夫婦の姿にさらに感激。このご家族が幸せに暮らすためのお手伝いができて良かった!と思いました。
Q:営業はどのように?
A:まだ開業したばかりなので、まずは近隣の地主さんたちに挨拶回りをして情報を集めています。紹介された物件は、自社のHPや不動産情報サイトにUPしています。直近の目標は、事務所から半径1km圏内の物件を把握して「この辺りを探すならEits」だと皆さんに認めてもらえる業者になること。持ち主の高齢化などによって増えている空き家や空き地の管理も請け負っています。家があることで困っている人と、家がなくて困っている人とをつないで、空き家対策にも貢献したいと思っています。
Q:不動産業を営む上で大事にしていることは?
A:うそをつかない。分からないことをそのままにしないこと。お取引きが成立するまでには調査が必要なことがたくさんあります。お客さまにとって良いことも悪いことも、どちらもしっかり調べて正しく伝えることを大事にしています。
Q:不動産業開業に興味のある方にメッセージを!
A:まず、やってみる!今、あなたが不安に感じていることは、あなたの想像でしかありません。開業して失うものは何かと考えたら、私には「お金」だけでした。うまくいかなければ辞めたらいい、挑戦した気持ちや時間は大事な経験となって今後の人生をさらに豊かにしてくれるはず。そう開き直ったら楽になりました。宮崎県宅建業協会で開業セミナーが開催されています。私が講師の言葉に背中を押されたように、皆さんも心に響く何かに出会えるかもしれません。

昨年11月に開催された開業セミナーに参加された福島さん。先輩たちが思い切りで開業したと聞いて、自分の心の声を代弁してくれたと感じたのだそう。ご協力ありがとうございました。

【プロフィール】
福島 圭一朗(ふくしまけいいちろう)
1988年5月24日生まれ。都城市出身。宮崎県立都城商業高校卒。宮崎市東宮で妻と2人の子どもと暮らす。趣味のサイクリングで物件探しのかたわら、木崎浜や青島などの裏道をあえて通るのが楽しみ。今年はサーフィンに挑戦する予定。